企業を応援する人を大きく分けると「消費者」と、その企業に投資する「投資家」がいます。
投資家というのは、一般にその会社の株を購入することでお金を会社に与えている人達です。
さて、円高になれば日経株価がどどどっと落ちていきます。
また、ニューヨークダウが落ちれば日経平均も同様に落ちる傾向にあることは、経済を勉強した方であれば、よく知っている事と思います。
そして夕刻のニュースでその状況が流れます。
それを聞き、皆さんの中にも「日本は景気が悪いわね。いつになったらよくなるのかしら?」とか「私の会社も厳しい経営状況なのかな?」といった思いが脳裏を走る方もおられることでしょう。
また退職された方などは、今後の生活費補助のために株式投資をされている方も多いことでしょうが、株価低迷の暗いニュースを聞く度に気分が落ち着かないことと思います。
お金が増えると思って投資したお金がどんどん減っていくのですから当然のことです。
でも、企業というものは先を目指して経営をするものです。
短期、中期、長期の経営方針を立て運営するのです。
その間にも色々と社会情勢の変化が起きます。
それに対していつも対応できる力がなければ存在し続けられません。
中国の経済成長率が落ちた、オイル価格に変動が起き株価が落ちだしたりした、株価の低迷といった事が続けば、一般の投資家は自分らのお金を急いで引き上げます。(つまり保有していた株を売ります)
これにより、自分が投資したお金、つまり資産が減らないようにします。
つまり、売り逃げです。
そういった投資家が多いほど、その投資を受けている会社の株価はどんどん落ちていきます。
しかし、その原因は本来の会社の力とは関係のないことで株価が落ちているわけなのですが、現実の株価数値を見るとどんどん落ちていきます。
そして、投資家が我先に早く売って逃げ切ろうとすればするほど、株価は勢いを増して落下していきます。
まさに人間の心理とも言えましょう。
もちろん、ここで損をするのは市場から逃げ切れなかった投資家です。
でも、その人達だけではありません。
その対象となった企業も被害を受けているのです。
投資家は単に被害額が出るだけで済みますが、企業は彼らのように逃げることはできないのです。
つまりどんなことがあろうとも、企業は絶え間なくサービスや製品を消費者に届けなければいけません。
企業には社会的使命があります。
「明日から、もうやめます」など出来ないのです。
それが企業というものです。
だから私は思うのです。
投資とはその企業を応援したい気持ちがある人こそがすべきだと。
応援したいからお金を入れて(株式を購入して)、企業の成長を期待し、その企業を通じて自分の夢を実現してもらったり、社会に幸せをもたらし、それと同時に自分の資産をも増やすといった考えをすべきだと思うのです。
投資されたお金は投資家のものですから企業側は何も言えませんが、少し社会情勢が悪くなったからといった理由で、自分が好きなように出来る権利があるからと売り逃げ切ったり、飛び乗ったり(株を買い走ったり)するような投資行動をとるというのは、本来の投資家ではないと思うのです。
皆さんはどう思われますか?
そういった人たちは単なる「株屋」というべきではないのでしょうかね。
投資家であれば、やはり「夢を持って応援する」のが基本精神ではないのでしょうか。
そういった人達が投資に応援してくれれば日本の経済も、世界に誇れるような姿になれるのではないでしょうか。
そして今まで以上にすごい会社が生れてくるのではないのかと思うのです。