私の友人に自分の店(バーやレストラン)を持ちたいというものが幾人かいます。
そこには店を持って時々友人らを呼び、おいしい料理や飲み物をふるまい、楽しい時間を送りたいといった気持ちがあります。
そういった話を聞きながら、思うことがあります。
私の自宅近くには多くの飲食店があります。
でも店の入れ代わりも激しいです。
新しい店が開店して、お客さんも意外に入っていると思っていたら、半年ほどで急に閉店となってしまうような店も少なくはありません。
これはきっと、人件費や家賃といった固定費や造作費用をまかなうほど利益が取れなかったのでしょう。
閉店する様を見ていると、不景気でも強いといわれる小さな飲食店の経営でさえ、現実はかなり厳しいということを感じさせられます。
一方では夫婦と子供たち、あるいは兄弟や姉妹に加えアルバイト1人ほどで焼き鳥屋や小さな居酒屋を地道に長年やっている店もあります。
店はテーブルとカウンターあわせて20人にも満たない小さな店で、メニューも家庭料理的なものが主です。
こういった店では多くのお客を求めるのではなく、安定した経営を求め、無理はせずに自分たちのできる範囲で頑張っているような気がします。
作れる料理の品数や量はキッチンの大きさからも限られており、店の閉店時間も22時、材料の仕入れ量も一定で、材料がなくなったらそこで終わり、新たに材料を買出しに行くことはないといった具合です。
値段も安い店と高い店の中間ぐらいの値段をつけています。
安値とすることで多くのお客を集め、これによって自分の手が回らずにサービスや料理の味が落ち、お客さんを減らしてしまうことはしたくないといった考えなのでしょう。
自分の生活が守れるように安定した経営が行えるように、一元客でなく何度も通ってくれるような固定客をたくさん持てるように、おいしい料理作りに励んでいきたいといった気持ちを感じます。
こういった経営ができれば人件費が外にでていきませんから、厳しい時でもなんとかやっていけるのでしょうね。
飲食業をやるのであれば人件費をまず抑え、自分にアイデアがありそれを自分の能力である程度行うことができ、料理作り(つまりシェフ)が出来ないとやはり飲食業は難しいような気が私にはします。