今週は友人らから多くの相談を受けました。
それは「中国の景気減速の懸念の高まりにより、自分の保有株が大暴落したのだけれど、今後どうしたらよいかな?」といった内容でした。
でも、私は銀行に勤めているわけでもありませんし、学者でもありませんから、専門的な話は出来ませんので、もし自分が証券という「保有資産」を持ち、こういった暴落状況に陥ったらどう対処するか(どうやってこの状態を捉えるか)といった事で答えました。
ですから、この返答が正しいか、正しくないかはわかりませんがここに紹介します。
その考え方とは、まずはじめに友人に投資の目的を尋ねました。
彼は「将来の生活のための資産形成が目的だ。」と答えました。
では、「そのお金はいつからいるのか?」と尋ねると「少なくとも退職してからなのでまだ先だよ。」ということでした。
じゃあ「今はお金に困っているわけではないのだね。あくまで将来への貯蓄ということだね。」と確認した後、次のように話を続けました。
「それなら答えは簡単だ。私ならこの暴落をあまり気にしないね。少なくとも25%ほどの落ち込みまで気にしないかな。だって、株というのはいつまでも上がるものではなく、あるときは落ちるものだよ。こうして上がったり下がったりを繰り返しながら、成長性のある株であれば上がっていくものだよね。だからもし君の保有株が成長するよう技術やサービスを作り上げるような実力のある企業のものであれば、いつかはきっと株価は上がってくるよ。あまり心配するなよ。」と。
そして、「今、お金を銀行に預けていても1%の金利もつかない時代だから、これでは何も楽しくないよね。単に銀行は金庫のようなものだよ。こんな状態であれば、むしろ企業の成長が期待できるどこかの会社の株を持っていたほうがはるかに夢が持てるんじゃないかな。だから君が投資をするのも当然のことだよ。もちろんそこにはリスクはあるけれど、自分でそういった会社を起こしたと思って、その会社に資金を入れたと考えればいいと思うよ。企業を経営していく中では色々なことに遭遇するから、今回はたまたま悪い時期にあたってしまったと考えればよいのじゃないかな?たとえ株価が半分になろうとも、先ほどの実力とその会社の財務内容がしっかりしていれば君は何もうろたえる必要はないよ。」
「だから、こういった暴落したことにうろたえ、保有株を底値で売る必要など絶対にないと思うよ。君は今の生活をこの株の利益がないと生きられないというような状態でないのだからさ。また、これは歴史を見てもわかるよ、人間社会というのは必ず成長してきているよね。どんなに厳しいことがあろうとも、次の時代は前よりも発展し、良い時代となっているよね。だから、その時間をどの程度の長さで計るかだけがポイントだよ。3cmしか計れない物差しと15cm、30cmの長さの物差しとはおのずから役目が違うよね。経済もそういうものだと思うよ。」
「そして、暴落しているといても「売却」といった行動をしなければ「損失」は発生しないわけだから、単に「俺は大損を抱えている」といった気持ちだけの問題だよね。そこで、その落ち込んだ気持ちを今プラスに変えることの方が大事に思うね。」
「たとえば、もし君がお金を現金で持っていたら趣味や高級車などと無駄遣いしたかもしれないよ。でも、今のような暴落状況になれば株を絶対に売ったりしないよね。つまりは、使いたくてもお金が使えないような状況になったわけだから、逆に自動的に無駄遣いできなくなって「ああ本当に、良かった」と思えばいいんじゃないかな。ともあれ、あまり心配するなよ。しばらく上がらないことがあるかも知れないけど、ふと株価を見た時に上がっていればいいじゃないか。いや、絶対に上がる時期が来るはずだ。だから、そう自分を苦しめるなよ。自分の人生を全て株にかけているわけではないのだから・・・。」と述べました
すると、友人らはこの意見を聞いてかなり気持ちが落ち着いたようです。
実際、目の前にお金を置いてその量を目で見ていたらもっと落胆することしょう。
でも、今起きていることは実生活に何ら影響を及ぼさず、単に数字の世界でのことです。
つまり、この数字を知ったことで脳が「お前は大きな損をしている。こんなことをしていたら最後にはお金がなくなってしまうぞ!」と脅かしているに過ぎないような気がします。
株を購入するというのは経営に参加するということと考えを基本に戻せば、こういった暴落があっても以外にストレスはなくなるのではないでしょうかね。