今日も引き続きヒアルロン酸について話しましょう。ヒアルロン酸が何故、化粧品などの保湿剤と使われだしたか?それはやはりその高い保湿力にありますが、昔は一般の方にはあまり知られていませんでしたね。でも本当は案外多く使われていたのです。それは医学の分野です。手術の時などに使われたいたのです。眼球や内蔵の手術などをするときにその臓器などの乾燥を防ぐためにヒアルロン酸をつかわれました。つまり臓器組織への適合性も高く、最終的には水と二酸化炭素に完全に分解され安全だからです。
こういった安全性の高いヒアルロン酸は今年も美肌の成分として広まっていくと思います。
こういった面でヒアルロン酸を含有したサプリメントが最近非常に多くなってきましたが、これらのサプリメントの中にはほとんどヒアルロン酸は含まれていません。成分内容を見ると確かにヒアルロン酸と記載されていますが、実際どの程度入っているかというと案外すくないのです。多分、鶏冠から抽出された純粋ヒアルロン酸を使用しているのであれば10mgから20mg程と思います。これはヒアルロン酸を多量に使って製造すると製造価格が高くなってしまい、これでは販売が難しくなってしまうためです。ですから、もし多く含有する商品となればヒアルロン酸の製造メーカーでないと製造価格的に難しいと言えるでしょう。
一方、商品の中にはヒアルロン酸の含有量が100mg以上といった品もあります。これは鶏冠から製造されたヒアルロン酸ではなくバイオにより製造されたヒアルロン酸を使っていることがほとんどです。つまりヒアルロン酸には鶏冠からできた天然由来のものと乳酸菌などによる発酵培養のバイオ品のものとがあります。やはり、天然のものが高価であるため、単にヒアルロン酸の「量」だけのことを強調しようとした商品の場合には、この安価なバイオ製品が使われる場合が多いいのです。
また、量ではなく単にヒアルロン酸が含有されていると言った「含有」強調したい場合は量や質の事は関係ないのでヒアルロン酸も含まれている成分を使います。この方が原料がはるかに安いですからね。少しでもヒアルロン酸がはいっていれば「ヒアルロン酸が含有されている。」と述べられますからね。
では、この場合ヒアルロン酸が含まれた成分とはどのようなものなのでしょうか?それはとか「複合ムコ多糖類」あるいは「鶏冠抽出物」といわれるものであり、一般的にはこれらにはヒアルロン酸が5%から7%ほどしか含まれていません。
ですから、これを使った成分はとかくその製品の特徴としてはその低純度を隠すためにヒアルロン酸が入っていることだけを特に強調したり、その他にも色々な成分が入っていることを強調するといった傾向があります。(でも、その説明を聞いたり、見たりした方々はヒアルロン酸の説明ばかりに気がとられて、その商品の主成分はヒアルロン酸であると勘違いしてしまうのです。本当は違うのですけども・・・・・)
ですから、商品の成分表示はヒアルロン酸を入れているのではなくヒアルロン酸が単に含まれた成分を使っているのに過ぎないため、ヒアルロン酸と記載はできません。記載は前述の、「複合ムコ多糖類」あるいは「鶏冠抽出物」と記載される事となります。
しかし、この表示では購入者の方から「宣伝で述べていたヒアルロン酸が記入を見る限り入っていないではないか!」といったいクレームが起きてしまいます。そこで、メーカーはそのクレームがおきないように「複合ムコ多糖類(ヒアルロン酸含有)」あるいは「鶏冠抽出物(ヒアルロン酸含有)」といった( )書き記載をおこなっています。
このように成分の記載だけを見ても皆さんが思っているものと違った商品がたくさんあるようですので一度成分をよく調べてみることも今後の役に立つことでしょう。