先週は上海出張の際に見た、朝食のファーストフードと言える中国版クレープでのお話でしたが、今週はやや違った面から食事について話させてください。
私たちが外国から来客があった際、夕食にお誘いすることがありますが、そのような場合
「何を食べたいですか?」とたずねます。
すると彼らは「天ぷら、寿司、すき焼き、しゃぶしゃぶ」などの料理名を答えることが多いです。
これはきっと、
彼らが母国で味わったものとどういった違いがあるのかを知りたいからなのでしょう。
つまりは本場の味を知りたいということなのでしょう。
一方、中国で私たちが食事に招待される際に聞かれるのは「何がいいですか?北京料理、広東料理、上海料理、四川料理、湖南料理、モンゴル料理?」こんな具合です。
でも、こういった地域ごとの料理を聞かれても、実際どれが私好みなのか全くわかりません。
つまり、中国の方にとってレストランの選定基準は単なる単品の料理名ではなく、広い国土の中国ですから、それぞれの地域に特徴のある料理があることから「どこの地域の料理が好きですか?」といったような聞き方になってくるのでしょうね。
実際地域ごとに味が全然違いますから。
これを日本に例えれば「関西料理、土佐料理、鹿児島料理、秋田料理・・。」といった具合でしょうか。
小さな国の日本でさえ地域別料理をたずねられても内容がわからず困ってしまうのに、海外となれば全くその料理についてわからないのも無理はないのかもしれません。
ですから、こういった質問に対しては「あなたがとってもお好きなお店に連れて行ってください」と答えます。
すると、その方の故郷の料理を出す料理店に連れて行ってくれることが多いように感じています。
やはり誰でも、長く慣れ親しんだ料理が一番おいしいのでしょう。
母の手料理(お袋の味)が好きなのもそういったものなのでしょうね。