二月も半ばになりました。
この時期、関東では大雪にみまわれる事が多いのですが、三連休はとてもよい天気でした。
10日の朝、「今日も天気がいいなぁ・・」と思いながら外を見ている時、ふと「そういえば山梨県立美術館でミレーの特別展を3月初めごろまで開催していたな・・」と思い出し、早速Webで調べてみると3月3日まで開催しているとの事。
「おっ、それなら早速見に行かないと見逃してしまうぞ」と思い、急いで家を出発(10時半)、甲府に向かいました。
行く手段は高速バス。
新宿から出発して甲府駅まで渋滞にもあわずにわずか2時間10分ほどで着き、そこから市営バスに乗り換えて20分で美術館に到着です。 (この日は市営バスの発車時間とうまく連結できたのですぐに美術館に着くことができました)
「美術館は人でごったがえしているだろうな・・。」と思っていましたが、着いてみれば人はパラパラと来る程度で、館内にもあまりいませんでした。
多分これは甲府といった場所だからなのでしょうね。
東京で開催され、休日となればすごく人が来ることでしょうに・・・。
館内はフランソワ・ミレーの代表作「種をまく人」や「落ち穂拾い、夏」などの油彩画をはじめ、版画や下絵とともにバルビゾン派の絵画が飾られていました。
バルビゾンというのはミレーが住み着いた農村で、彼はここで働く農民の姿を描きつづけました。
彼以外にもこの村には多くの画家が住み、ルソー、コローなどがいます。
私は油絵ばかりがあると思って行ったのですが、油絵は10点ほどしかなく、ほとんどがエッチングやでデッサン画家で、遠くまで行ったのに、これにはややがっかりしました。
でも、この少ない来場者数をみて思ったのです。
やはり「美術館の経営は難しいな」と。
世界的にも有名な画家の絵を購入するとなると、一点当たり10億円以上は必要でしょうし、それが沢山ないと人は来てくれません。
また、美術館はゆったりとした空間がなければいけませんので、それなりの建設コストがかかってしいます。
また、絵画購入においても簡単に手に入るわけではありませんしね。
そうなると、他の美術館が所蔵しているものをお借りして、展示する方がコスト的には安く終わるのでしょうが、やはり貴重な絵画をそのまま飾るわけにはいきません。
しっかりとした保安体制、ガラスケースへの保管、温度湿度の管理などといったことを行うとなると専門の建屋が必要と絶対に必要となりますよね。
一般に、美術館を造ると聞くと、格調高く、文化的な活動として、ほとんどの方が賛同するでしょうが、いざ経営となると実はとても大変です。
やはり、なるべく損を出さないようにする「文化活動」として運営を考えるべきなのでしょうかね。