秋も終りに近づくにつれ自然の姿が寂しくなってきます。
私は秋が大好きです。
紅葉や、風にふかれて道に舞い散る落ち葉、その華やかさと物悲しさが好きです。
少しだけ身の引き締まるような寒さが、自分は生きているといった存在を教えてくれるような気がします。
日本のもみじの紅葉、韓国ではオレンジ色に熟した柿の実とわずかに残っている葉の姿、そしてロシアではまっ黄色(いやむしろ金色といた方がいいかもしれませんが)に染まったいちょうの木、これらがその国の美しさを象徴するかのようでとっても好きです。
そして、これからはクリスマスです。
街は自然の美しさから、人工のイルミネーションが作り出す美しさに変わっていきます。
六本木のケヤキ坂や、東京丸の内のビル間の歩道の周りの木々へもきれいに飾りつけがされ、目を楽しませてくれます。
きれいなものを見ることは気持ちを落ち着かせてくれます。
これがなかったら人生はとてもつまらないものとなってしまうでしょう。
心も枯れてしまいます。
私は長い間、砂漠の中で暮らした経験がありますからよくわかります。
周りはすべて砂。
まさに月の砂漠。
木も花も草もありません。
聞こえるのは風が砂をなでる音のみ。
でも、ここにも美しさはあるのです。
それは燃えるような夕日です。
そして、夜になると降ってきそうな満天に輝く星。
地球が作り出す美しさに溶け込んでいきます。
先日はシュトラウスの150周年のコンサートがありました。
都合があってどうしても行くことができませんでした。
今日はいけなかった分、CDでも買って家で聞こうかと思っています。