昨日はバンコクの中華街にある中華料理屋へ一人で行きました。
小さな店ですが私がよく行くところです。
値段はとても安いのですが味は抜群、最高です。
バンコクに行くと必ず行く店の一つとなっています。
行けばオーナーのご主人、そして会計を行っている奥さん、ウエイトレスの人たち、みなさん顔見知りで、いつも笑顔で迎えてくれます。
しかし、今回は少し気まずかったです。
それは料理のことではありません。
国の問題です。
店のお客さんのほぼ95%が中国人で、タイ人もほとんどおらず、ましてや日本人は一人もいません。
そのため、つけているTV番組はほとんどが中国の番組です。
今回は訪れた時間も夕食時であったために、中国国営放送のCCTVがかかっていました。
その内容は尖閣列島に対する日本の行動への抗議内容です。
私は中国語がわかりませんが、一人で店を訪れたこともあり、なんとなくその番組を見つめていました。
放送内容は「日本は不当に尖閣諸島を領土だとして強い行動に出ているので、我々中国は自分達の領土を守るために、武力行使に出なければならないのであろうか?」といった内容で、ゲストを迎えてのインタビュー形式の放送でした。
店のお客はこれをじっと見つめる中、奥さんがテーブルにやって来て首を振りながら「この問題はお互いに困ったことよね・・」と、いった感じのジェスチャーを私にし、私も同じように「本当だよね」と苦悩の顔つきで答えました。
出演したTVのゲストは北朝鮮のニュースキャスターのように強い言葉とともに、手を激しく動かし、指を天に突き立ててコメントしていましたが、私はこの姿を見て「国営TVだから母国支持の強い学者や評論家をあえて選んだのだろうか?」と思ったほどです。
こういった方の話しぶりを見れば、一般中国人は「俺たちは絶対に正しい。日本人は悪者だ!」といった感じがさらに強まることでしょう。
やはりメディアの力は強いので、もっとゲスト選定については考えるべきではないのでしょうか。