私が小学4年生の時に東京オリンピックがありました。
その時、私が子供心に尊敬しているおじさんがオリンピック会場に行こうと私を誘ってくれました。
会場を色々とまわり、とても疲れた後、「では、デパートでも行って食事をして帰ろうか?」と誘ってくださいました。
「やった!」、ウキウキ気分でデパートの上の階に急ぎました。
デパートに着き、上の階のレストランに行く際、エスカレーターに乗りました。
その時、私は立ち止まっていました。
そして、レストランについておじさんが話しだしました。
「ヒロ君、今日オリンピックを見たけど、皆頑張っていたよね。すごかったよね。
これほどまでのオリンピック選手にまでには毎日一生懸命、苦しい練習したのだよ。
わかるよね。
普通の人と同じような努力や練習ではダメだよね。
2倍の努力でもダメ。
5倍ぐらいは努力したとおじさんは思うよ。
もちろん、才能があった事もあるけどね。
それよりもやはり努力だったんだよ。」
「今ここに来る時、ヒロ君はエスカレーターに乗ったよね。
そして、エスカレーターでは立ち止まったままだったよね。
それでは男はだめなのだよ。
エスカレーターを使えば階段で上がるより早く着くけど、もっと早く着くためにはエスカレーターで立ち止まってはダメ。
エスカレーターでも歩くのだよ!
これは勉強も運動も同じだよ。
もし、ヒロ君が学校のテストで少しいい点を取ったとして、それで満足して遊んでばっかりいてはダメ。
もっともっと勉強して上を目指すのだよ!せっかくいい点が取れたのだから。 」と。
この言葉は今でも心に残り、おじさんには深く感謝しています。
今も、エスカレーターでは歩いています。