朝鮮のテポドンの発射打ち上げ予定予告の初日4月4日、私はバンコクにいました。
まず間違いなく発射を行うと確信していた私は部屋でBBCテレビをつけると共に、ネットのニュース速報に眼をやっていました。
11時15分。「発射を確認」といったメールが流れ「ついに行ったか・・・」と思っていたら、それから2分後、「先ほどの情報はミス」との連絡がはいりました。
「おいおい、しっかりしてくれよ、日本!」と思わず言ってしまった私。
あれほどパトリオットミサイルを各所に配備し、情報伝達のチェックも念入りにやっている事をアピールした日本政府でしたが、「肝心な情報の確認ができなくなくては、世界に笑われるよ!勘弁してよ」といった感じでした。
一方では北朝鮮発射後の10分後に既に日本上空を通過するということですから、早い判断をせねばならぬことも理解できます
しかし、間違った情報を流しては何の意味もないのです。
まさに今回の件は「アリの巣に水がなだれ込み大慌てしたと同じ東洋人−日本人−」と言った感じがしてなりませんでした。
それよりも悪いかな。大雨とは違い予告があったのですから・・・。
結果的に日本に物的危害はありませんでしたが、今回の事件を見返すと世界の中での日本の弱い姿が見えてきます。
バンコクで色々な国のニュースを見ていましたが、北朝鮮の発射に対する報道は私が見る限りなし。
つまり、これは他の国では「そんな問題はよその国のこと、自分達には関係ない」と言ったことのようです。
自分達は、「それより自国の経済不況の対策をどうにかしなければいけない。よその国事などかまっていられないよ!」といったことなのでしょう。
ですから、北朝鮮のこの行動においても、事前に世界が一致団結してこれを抑えるといったことは出来なかったし、中国・ロシアにおいては「北朝鮮の立場を少しは理解できる。」などと、バカげたことを堂々といっています
一体、国連は何をしているのでしょう
国連など意味がないじゃなの。実際に力がないのだから。
イラク戦争の時もそう思いましたけど、国連は事務処理だけで、力が全くない言葉だけの組織と言わざるを得ないと思います。
発射確認が出来たといった決議はなされないと私は思っています。
声を大きくして言うのは、唯一、日本だけなのです。
世界は6カ国首脳会議に北朝鮮が出席しないことがあっては困る。
つまりはここで機嫌を損ねないようにしなくてはと考えているのは中国でしょう。
彼らも核の拡散防止条約をとりまとめて功績を作り、強い中国をアピールしたいと考えているはずです。
アメリカもまた日本の立場は理解できるものの、アメリカ経済がここまで落ち込んでいる中、中国との関係は非常に重要と考え、幹事国である中国の立場を重く見ている事でしょう。
「強い国、アメリカ」と言われた姿が今や崩れ、経済的はそう破綻、軍事的にも他国が力をつけてきている中、オバマ大統領も外交の手腕が問われるところです。
今、世界が不況の渦に落ち込んでいる中、日本はまた立ち役者になることが出来るチャンスでもあると私は思っています。
日本は時間はかかりましたが金融不況を立て直し、多くの経験をしてきた国です。
一方、金持ち国であると共に、世界をリードする技術力を持っています。
ですから、私は一番初めにこの世界不況を克服する国は日本であると信じています。
その上、個人資産も1500兆もあります。
ただ、これが市場に出てこないからこそ不況だといえます。
外貨準備金もたくさんありますし、米国債もたくさん購入しています。
ですから、もっと強く世界にアピールできる力があると思います。
少なくともアメリカに対しては「しっかりしろ、お前のせいでここまで世界が崩れたのだぞ。自国の責任をよく理解し、早急に性快適レベルでの対応を行うべきだ!」といえるはずだと思っています。
決してアメリカをつきはなせというのではありません。
アメリカの世界経済を拡大させる政策をスピーディーにとることを促すべきです。
経済の枠を広げずに、その小さな袋の中でチョコマカ・チョコマカやっていても仕方がありません。
そして、今までのように世界に対して威張っているのではなく、世界の国々から金を出してもらえるよう頭を下げ、協力を仰ぐべきだとオバマ大統領に言うべきです。
そして、日本も今、特別に必要としないお金を貸してあげればいいのです。
貯めたお金はそのためにあるのですから。
「主張すべきことは主張し、そして出来ることは応援する。」といったことを行えば、世界からの日本への見方は変わりますし、また今までそうした外交を行っておけば、変わっていたはずだと思います。
これからは日本の外交がますます大事になっていく事ですし、また世界に日本をアピールするチャンスともいえるでしょう。
本当に今回の北朝鮮の発射行動をみて、日本の声が世界に充分に伝わらない現実をみて、まだまだ日本はアジアの1国に過ぎない国としか思われていないことを痛感した私でした。