今週は東京大学大学院教授 政治学者である 姜尚中(Kang Sang-Jung)先生の「オバマ時代の日本とアジア」をテーマとした講演を聴きにいってまいりました。
TVなどで論説家としても有名な先生の物静かな口調の中に研ぎ澄まされた頭脳から導き出されるその冷静な分析能力にいつも憧れを持ち、一度先生の講演を聴いてみたいといった願望が以前からあったからです。
講演の内容はブッシュ政権とオバマ政権の大きな相違点とともに、先生は特に北朝鮮の核開発行為についてお話を広げられました。
私は今回の講演はオバマ政権のアジア外交政策と政権発足後の100日を見ての先生の見解を述べるものだと思っていましたので、この講演の半分を費やした北朝鮮問題における先生のお話が聞けることは大変ラッキーな事でした。
日本のとるべき道の言葉の中に拉致問題を大事するからこそ、まずは間違えば大きな問題を引き起こすことになる核問題を片付けなければいけないといった感情ではない、現実を見た行動をすべきだと説かれました。
その言葉の中には新聞などの論評内容とは大きく違い、先生の日本を愛する心「愛国心」がしみじみと私には感じられました。
学問の世界はとかく勉強、勉強といったイメージがあった私の中には、決して頭でっかちの世界ではなく、その研究の中に「愛」といったものがあることを感じさせられたすばらしい講演でした。
是非、皆様もどこかで先生の講演を聴くチャンスがあればご聴講ください。
まるで牧師さんが話すような柔らかい語りの中に先生の心深い人間性を感じさせてくれるでしょう。
講演の最後、先生と握手をさせていただきましたが先生の握手は力強かったです。(私も力をこめてしましたが)。
一般聴講者に対してもいい加減な握手をしない先生の生き方がそこにも感じ取られました