先週は生まれて初めて路上でスリに遭いました。
遭ったといっても幸運にして何も取られたわけではありません。
取ろうとしたのですが、バッグには何も入ってなかったというのが正確な表現です。
場所はバンコクの繁華街であるスクンビット地区。
ここは高級な料理屋や有名ホテルが立ち並び、大使館も多くあり外国人には人気の場所です。
ですから駐在員の多くはこの地区に住み、観光客も多いところです。
その場所を日曜日の午後、雨もやみ蒸し暑い中、ハンカチを首に巻き大通りをナップザックを背負って歩道を歩いていました。
そして両手には大きな買い物袋を3つ持ち、淡々と歩いていました。
日曜日ということもあり車の数も歩いている人も少ないようでした。
道路わきの少し高くなった歩道を歩いている3人の男と一人の女が私の後ろに何かがやがや話ながらついてきました。
私は暑いので早く目的地に着こうと早足で歩いていました。
実は私は通常でも歩くのが早いので、これよりも早く歩く人にはあまり会わないのですが、奇妙なことに私の右に一人の男が同じように急いで歩き、また一人の男が後ろに私を追いかけるようについてくるのです。
「こいつらも急いでいるのかな?それにしても俺と争うくらい早く歩くとは、変だな?」と、思いながらも強い日差しの中を歩いておりました。
すると今度は別の男が私の前に飛び出てきてゆっくり歩き出したのです。
「おい、おまえ邪魔だよ。俺は急いでいるのだよ!」といった気持ちで私は歩道を降り、車道に出て彼らを追い越し歩き続けました。
すると急にこの4人衆はわき道に入り、そのまま歩いていってしまいました。
10分後、目的地に到着した私は、友人から「加藤さん、ナップザックのチャックが全部開いているよ?しっかり閉めておかないと中の物が落ちちゃいますよ!」と言われました。
「えっ! 僕はちゃんと閉めているはずだよ?」と思いながらナップザックを背中からおろしてみると、見事にすべてのチャックが開いているではありませんか。
ここでピーンときました。
先ほどの連中は背後より私のナップザックの中の物を取ろうとしていたのです。
あの、変な取り巻き行動はまさに常習犯なのでしょう。
たぶん、両手に土産をもった旅行客に見えたのでしょう。
そしてナップサックの中にお財布やカメラが入っていると思ったのでしょう。
でも、運のいいことに財布はズボンの中でナップザックにはPCとノートしか入れてありませんでした。
もし、PCを奪ったとしてもすぐにナップザックが軽くなって私に気づかれてしまいますし、取った後も大きいので見つかってしまいますから、彼らは何も奪いきれなかったのでしょう。
ともあれ、何の被害もなくてよかったですが、皆さんもナップザックなどをもたれる時は是非とも気をつけてくださいね。