いよいよ、自動車業界が面白くなってきた。
日本では燃費の面を除けば、トヨタのレクサスを中心に車の高級化が進んでいる。
しかし!先日、発表されたインドのタタモーターズが発表した4人乗りの車はなんと28万円!
40万円を切る車を開発中であると言うことは2年前から耳にしていたが、発表価格はなんと28万円の超格安!
クーラーは付いていないものの、自動車を見た人からの評価は上々とのこと。
タタモーターズは、オートバイを乗っている消費者が車への乗り換えが進み、販売が大きく伸びる可能性の高い国内市場に対し本格的な戦いを挑んできたのだ。
現在、インドの自動車市場は日本のスズキが占めている。
60万円ほどの「ジムニー」を中心に50%以上のシェアを持つが、今後、タタモーターズが超格安で参入してくるとなると安心してはいられない。
どうやったら28万円で4人が乗れ、時速110kmも出る自動車が開発できるのだろうか?
その価格を実現できる技術力を持ったインド。
インドは恐ろしい。
販売価格が28万円なのだから、生産コストは5〜6万円ほどなのだろう。
5万円で自動車を作るとは、本当に感心するばかりだ。
今後、インドではこのような超格安の争いがますます起こってくるであろうが、日本勢が急いで参入していったとしても、28万円にまで近づけることは難しい。
たとえ日本ブランドをかざして乗り込んでいったとしても35万円以下でないと、タタモーターズには追いつけないだろうと思う。
「安い車をつくる」というテーマに、「今ある車の65%ほどの価格かな?」と思うようなありふれた感覚ではなく、『超格安』といった概念を持ち込んだニュースは、グローバル経済での熾烈な戦いを象徴している。