猛暑が続いている東京。
外に少し出るとシャツは汗でベットリ。
横断歩道で信号を待つ人も、周りをキョロキョロ。
近くに日陰がないか?を探しています。
そういった日差しの強い今日この頃ですが、この時期人が集まるところと言えば「海」と「プール」。
でも、泳げない人にとっては嫌な場所ですよね。
私、いまは泳ぐのが好きですが。
実は、泳げない時期があって、友達が「プールにいこうよ!」と言うと嫌でたまりませんでした。
でも、急に泳げるようになったんです。その理由は・・・
泳げないのに泳げると勘違いしたんだけなんです。
小学校3年生の時、まだ流れるプールなどはありませんでした。
泳ぐところは海か川が一般的な時代です。
たまたま、父とおじいさんの田舎を訪れた時の事です。
そこにはきれいな川があって。
「気持ちがいいからそこで遊んでおいで。」とおじいさんに言われ、水中眼鏡と網を持って父と川に行きました。
川の中をのぞくとカエルがいて、私はそれを捕まえようと必死。
でも、泳げないので腰ぐらいの深さまでしか追えません。
そうした時、うっかり足を滑らせ体がドボン、川の中へ・・・
そうなったらもう大変。
手をバチャバチャ、足をバタバタ。
天地がひっくりかえったような慌て方。
学校で習った泳ぎ方を死に物狂いでやりましたよ。
するとやっと足がつくところにたどり着き、これで助かった。
時間ですれば10秒もなかったのでしょうが、自分としては必死でした。
すると父は私が足をすべられたところでじっとこちらを見てました。
二人の間は10メートルほど離れていました。
その時、私はふと思ったのです。
なんだ、「自分は泳げるんじゃないか」と。
でも、実際は違うのです。
川に流されただけなのですが、流れがゆっくりだったので、自分では泳いでここまでたどり着いたと勘違いしていたのです。
でも、これがよかったのです。
これがきっかけで自信ができて、その後は夏が来るのが楽しみになって、4年生からは学校の水泳の代表選手になっていました。
つまり、たとえ勘違いでもいいから。
自分ができると思えば何事もどんどん向上するし、好きになってくるということ。
だから、勉強も仕事もまずは簡単な事をどんどんやらせて、
「それができたぞ!」
という達成感を味わえばチャレンジ精神がわいてくるのが人間の心理だ思っています。
人間が「思ったことを達成したい!」という事においては、何事も一回では無理ですが、小さなこと、できる事からやっていけばいつかは達成できると思っています。
「できる!」という自信ある気持ちが何事も達成させるということです。
泳げないのに泳げると勘違いしたことは、私の人生に大きな影響を及ぼし、勘違いすることは時として非常にいい事を生み出すことを教えてくれたのでした。