先月、あの「鉄の女」と呼ばれたイギリスのサッチャー元首相が認知症を患っていることが明らかになりました。
若い方の中にはサッチャー女史という名前は聞いたことはあるけど、その方のなさったことは知らないという人も多いいのではないでしょうか?
ニックネームのごとく強い信念のもとに大胆な政策を実行、イギリス経済をよみがえらせた強い女性であり、フォークランド紛争おいては一早く軍事行動をとり、自由を尊重するイギリス、勇敢なイギリスを世界に見せしめた方です。
首相退任後にサッチャー回顧録も出版され、世界の政治家の中にも多くの方が自分の愛読書としておられるようです。
そういったサッチャー女史がアルツハイマーになるとはなんと悲しいことでしょか・・・
自分が現役時代に実行されたことを忘れるほどまでに、現在は記憶が落ちておられるようです。
アルツハイマーというと、ロナルドレーガン元アメリカ大統領、バックトゥーザフィチャーのマイケル・J・フォックスなどが思い浮かびますが、有名な方も多くかかっているようです。
そのサッチャー女史も82歳。
歳を考えれば物忘れなどが出てきてもおかしくはない年齢かも知れませんが、内容はもっと深刻で実にさびしいです。
アルツハイマーは脳の障害を伴う病気で認知障害症ですが、最近は女性ホルモンが関与していると言われています。
残念ながら、その原因ははっきりと解き明かされていませんし、予防に関してもまだ充分なものがないようです。
ですから、私たちも何とかこの病気にならないようにと祈るしかありません。
自分以外にも、お父さん・お母さんもかからないでねと・・・
でも、実際は多くの方がこれにかかっています。
現実、私の周りにも両親のボケが始まり、子供である自分を認識できなくなり、会っても名前すらわからないといった悲しみを持った友人が多くなりだしました。
確かにアルツハイマーは、加齢からくる疾病なのでしょうが。なってしまった時はそれを周りは受け入れるしかありません。
確かに、我々は記憶の亡くなった人を別人と考える傾向があります。
何を言ってもわからないし、話していてもその顔や姿を見るたびに寂しさが募るばかりですから、こうして考えるほうが気持ち的に楽なのかもしれません。
でも、つらいとばっかりは言ってはいられません。
ここで思考をチェンジせねばなりません。
それは自分からは決して楽しかった、幸せだった頃のあの昔の思い出がなくなることはないからです。
この思い出を作ってくれたことに感謝する気持ちを大事にしたいです。
ただ、この思いを今の疾病状態と比べるからこそつらいのです。
もっとつらいのは間違いなく当事者なのですから・・・
ですから、サッチャー女史もたとえ病気になったにしても、考え方は変わることはありません。
実に歴代において素晴らしい首相であり、その功績は永遠に変わらない事実なのだから。
私にとっていつまでも世界を代表する「鉄の女」なのです。
サッチャー女史、ありがとう。頑張ってください。