病院での待合室での出来事でした。
ドアを開いて入ったとたん大きな声が聞こえます。
15畳ほどの待合室には、ポツリポツリと8人ほどの患者がまばらにイスに腰掛け、スマホを見たり、新聞や小説を読んだりして静かに待っていました。
その中に、歳は78歳ほどの2人の老婦人が奥のイスに座って世間話をしていました。
その話声の大きいこと大きいこと、私はビックリしました。
待合室のドアは全て閉まっていますから、音が反響するのでしょうかね?
まさに「うるさい!!」といった状態です。
でも、この老婦人たちは周りへ気遣うこともなくお構いなしに話し続けています。(他の患者さんは我慢しているようです)
すると、ある男性患者が診察室から呼ばれました。
イスから立ち上がり診察室に向かうときに、この老婦人たちに向かって、「うるさいんだよ。もっと静かしにしろよ!このバカやろうが!」と言い放って診察室に入って行きました。
老婦人たちは「何でバカやろうといわれるのでしょうかね。私たちの声、そんなにうるさい?」と互いに顔を見つめています。
皆さんはこの場面を想像してどう思いますか?
「この男性の言葉はひどくて許せない。老婦人たちがかわいそう・・」と思った方もおられるでしょう。
でも、私の考えはこうです。
まず、悪いのはこの老婦人たちだと思います。
それはその男性の怒りの原因を作ったのはこの老婦人たちですから。
今回の場所は病院の待合室ですし、人によっては気分が悪いとか、頭痛でめいっている方もおられるかもしれません。
患者の皆さんが静かに診察を待っているわけです。
老婦人たちも子供ではないのですから、話をするにしても周りにそのくらいの気配りをするのは常識だと思います。
そういった世間の常識を忘れた行為をしていることに対して、この男性は怒りが爆発して「バカやろう!!」といった言葉が出たのでしょう。
それほど、我慢が出来なかったのでしょう。
診察を待っていた患者全員がこの老婦人たちの声をうるさいと思っていたに違いありません。
それを、彼が激しい言葉で注意したに過ぎないと私は思っています。
ですから、この老婦たちはすぐに謝るべきで、そういった「バカやろう」という言葉を出させるほど、大きな迷惑をかけたことを反省すべきだと思います。
一方、どうしてあそこまで大きな声でこの老婦人たちが話していたかですが、話題が楽しかったから思わず声が大きくなったといったことではないと思います。(私はこの人たちから2mほど離れたところに座っていて、会話の内容が聞きたくなくても聞こえたのでわかるのですが・・・・)
きっと、高齢のせいで互いに難聴なのでしょう。
ですから、あのような大きな声になってしまうのではないかと思いました。
男性が診察を終えて出て行った後も、この老婦人たちは言葉数こそ少なくなりましたが、やはり大きな声が部屋にこだましていました。
「何で、バカやろうと言われなければならないのだろうね・・・」と。
そう考えると、こういった小さな高齢化トラブルが今後は増えてくるかも知れませんね。