先日、医学関係者と皮膚への光照射がどこまで美容に効果があるのか?についてお話をしました。私も皆さんと同じように、ある種の光線はコラーゲンを増やすという事から(効果の有無は知りませんが)市場には多くの美容機器が売り出されているのは知っております。でも、こういった光線で本当にどこまで効果があるのか?について先生とお話をしていたわけです。
私としては光の種類は別として、太陽光そのものを直接皮膚に充てることは皮膚を傷めるといった考えを持っています。ですから、真夏に海岸などで日光浴をすることは美容面から考えた場合は、絶対に反対です。
実際、40歳以上の西洋人の女性の肌(デコルテや肩)を見ますと多くの方はシミだらけで、これでは本人も悲しいだろう思っているであろうし、またご主人もこれを見て「君の肌は本当にきれいだね!」とはなかなか言ってくれることはないだろうと思います。どうして若い時にはあれほどきれいだった肌をそこまで痛めつけるのかと思ってしまいます。皆さんは、これをどう思われますか?
実態を見ればこういった彼女たちは過度な日光浴を度々行っていることは確かですから。こういった私の意見を先生に述べていたら先生は次のような事をお話になりました。
「確かに加藤さんの言われる通りですね。でも、西洋人にとっては「日焼けは金持ちの証」といった考えもあるので、こういった事をするのでしょう。一方、過激な日焼けをすると皮膚が真っ赤に焼けて、火傷のようになりますよね。そして、焼けた皮膚は剥けて、新たな皮膚ができますが、それを大げさに言えば、治ればケロイドと同じように、つっぱった感じになりますよね。こういった変化により、シワがなくなるとか、たるみがなくなるといった現象が起きるので、一生懸命に日光を浴びる人もいるようですよ」と。
私はこの話しを聞いてビックリとしましたね。「そこまでして、女性はキレイになりたいのか?」と。「私なら絶対にしない」と思いましたね。
それは先生にお会いする数日前に私は上海の郊外に行っていたのですが、その時に暑い日ざしの中、木陰の道端に座り込んでお金を求めている女性に出会いました。その女性はかわいそうなことに過去に事故にあわれたのでしょうか、右膝から下の脚は大やけどをおっており、皮膚はただれ落ち、さらに足の指もすべて焼落ちて一本もなく、単なる丸い塊になっていました。その脚の皮膚は無残な状態であるもの再生され、一部の皮膚は黒や茶・赤色の薄い光った皮膚で覆われていましたが、それは無残な状態でした。きっとこの状態では歩くことすら困難でしょう。「どうやって生活をしているのか?」と思わず考えないわけにはいきません。本当にかわいそうな方です。
その光景がすぐに先生の話を聞きながら浮かび上がったのです。ハリのある肌作りに決して過激なことをすべきでないと・・・。