(下記は私個人としての「約束」の対する考え方を述べさせていただいておりますので、会社との関係は一切ございません)
先週は久々の韓国出張でした。
韓国では仕事を終え食堂や居酒屋に入って食事をするのが大好きなのですが、最近は中国に行っても今回の韓国でも同じなのですが、非常に気持ちが重くなることがあるというのが率直な気持ちです。
その原因は国家間の政治問題です。
中国に関しては、特に2年程前には日本は尖閣諸島の領土問題でもめていましたよね。
ニュースでも度々報道され、日本はしっかりとした根拠を基に日本の領土としての主張を述べていましたが、ご存知のようにしばらくするとテレビではあまり放送されなくなりました。
しかし、中国に行ってみると日本とは大違いでした。
テレビでは30分ほどの特集番組が組まれ、戦争のビデオを流し、「当時日本は中国人にこんなひどい事をしたのだ」と言った反日国民感情を掻き立てるような放送が流れ、「その日本は今、権利もないのに尖閣諸島の領有権を主張しているのだ!」と国民に流布しているかのようです。
その場にいるお客は、酒を飲みながら、あるいは食事の箸を止めてその放送を悔いるように見ています。
私はそういった場で、親しい中国人と一緒に楽しく食事をしているのですが、だんだんとその放送が気になりだし、気分の重い事この上ありません。
おそらく、その放送を見ている中国人達は「日本人はなんとひどい人種だろうか。ひどい事を中国人にした上に、今度は領土を自分たちのものだと主張などしやがって・・・」という気持ちが沸き上がっているのではなかろうかと感じないわけにはいきません。
一方、今回の訪韓においても慰安婦問題の件がテレビで度々放送されていました。
日本でも、最近は何回かこの件について報道されましたが、それは新大統領となった文在寅大統領に、すでに「永遠かつ不可逆的に解決した」とされる慰安婦問題において、韓国側の対応が遅れているので文在寅大統領はこれをしっかりと実行してくださいよ」といった韓国側への再確認とともに、着実なる行動を依頼すると言った内容です。
アメリカをオブザーバーとしておこなった日韓慰安婦合意に、日本は何ら違反する行為は全く行っていません。
しかし、日本は新大統領の選挙戦の頃からこの実行を次の大統領が行ってくれるのか?と気にしていたのですが、残念ながら新たな文在寅大統領は、この合意事項を無効にできないかと今は奮闘しています。
テレビでも新政権は「日本はもっと明白な謝罪をすべきだ。このままでは韓国国民が納得しない。日本人は金で問題処理をするのか。両国にとって更なる交渉が必要だ。信頼に基づく関係構築をしなければならない。」等々、色々な事を言っていますが、私にとっては何を述べているのか理解ができません。
互いに合意したことに今さら何を言っているのだという気持ちになります。
大統領が変われば合意が無効になるとでも思っているかと言いたくなります。
それはこの合意事項において両国の国民100%が手をたたいて喜んだとは私には思えません。
しかし、両国の親和・発展のためにこの問題は早く解決せねばなりません。
これは両国も同じ思いのはずです。
そのためには、当然のことですが互いに何かリスクを負うことは避けられぬことです。
正念場とはそういうものです。
そういったことぐらい、前朴大統領は理解していたはずです。
それが政治家です。
文在寅大統領が「国民の感情が許さない」と言った言葉を使うのであれば、未來栄光この問題は解決できないのではないでしょうか。
しかし、リスクをとっても合意を行うことが両国のために絶対に良い事と思ったからこそ、合意したのではないでしょうか。
それこそが政治判断なのではないでしょうか?
でなければ、韓国はどうやってこの問題を解決するつもりなのでしょうか。
未來栄光ずっと色々な歴史問題を掲げ言い続けながら、良好な日韓関係が築けれるとでもいうのでしょうか?
私はそうは思いません。
文在寅大統領が「時間がかかる」と言ってどれほどこの問題にあがこうが、すでに日本は履行すべきことは終えているので、後は韓国が約束したことを実行するだけです。
やるべきことはそれ以外には何もありません。
もし、韓国がこの合意事項を遂行しなければ、韓国が世界から信用されなくなる事は明らかです。
私は日韓の関係が強く良好になることを強く望んでいます。
いつまでも昔の事を言い続けても何の発展につながるのでしょうか。
国民は幸せになるのでしょうか。
まして、かつて前朴大統領が世界に出かけてこう問題を言いまくった行動は、果たして一国の長である大統領がすべき行動だったのでしょうか。
国の経済がどんどん悪化している中において国民の暮らしが苦しくなる中、それを立て直すこともせず、強大な会社との癒着を大事にする前大統領、今は厚いコンクリートの中で何を考えているのでしょう。
ともあれ、個人の関係であろうと経済社会であろうと、国家間の問題であろうと何事も信用を得るには約束をしっかりと守ることです。
合意した事項の約束を守らないのに、誰が相手の意見を聞くのでしょうか。
述べたいことがあるのなら、まずは約束を守ってからだと私は思います。
文在寅大統領は弁護士の経験があるのですから、法律家の専門家として良く考えていただきたいと思います。