先日、TVを見ていましたら、
街の商店街より人が遠のき始め、商売を止める店が増えだした。
といった事を報道していました。
『時代が変わり、これだけお客が少なくなっては子供たちに「この商売を続けてくれ」と言うのもかわいそうだし・・・』
店のご主人もが悲しげにインタビューに答えていました。
こういった中、こうした閑散としてきた商店街に人を呼び戻そうと若者を中心に活動が行われています。
彼らは、色々なアイデアを出し合い実行に移していくのです。
でも、それがうまくいくかどうかはわかりません。
彼らに、期待と不安がつのります。
そういった若者らにレポーターがインタビューするのですが、
その答えに感動したものがありましたのでここで紹介します。
(レポーター)
皆さんは親の仕事を受け継ぐ2代目であるわけですが、今後もこの仕事もずっと続けていくおつもりですか?
(若者たち)
俺たちは続けるよ。
確かにお金儲けのことを考えれば、こんな職人的な仕事や商売はやってられないと思うよ。
仕事を変えればもっと稼ぐことができるかもしれないからね。
でも、おれの親父たちが今まで一生懸命やってきたということは、
とてもいい事をしているからだと思うよ。
だから、おれも親父のいい事を引き継ぎたいのさ。
そして、俺はなにより、もこの町が大好きだからね。
と誇らしげに言うのです。
これを聞いて、いま世界で起きている金融問題で失業していく者たちのことが頭に浮かびました。
つまり、人のお金を運用して贅沢し、
高級車を乗り回してきた銀行・証券会社の者たちの生活が追い詰められています。
その原因は彼らが結局は何も生産性ある仕事をしていなかったからです。
このことを今まさに彼らは実感していることでしょう。
今まで人の金で相撲をとり続けてきたわけで、
そこにリスクという衣を何枚も着させ、
魅力的に見える金融商品を出してきたわけです。
しかし、そこには彼らがプライドを持てた仕事といったものはなかったのだろうと思います。
単に大きな金を動かす自分たち、
あるいは多額の所得を稼ぐ者たちの行為が世界に対して価値のあることを行っているように
勘違いしてしまっていただけのことなのでしょう。
そういった金融マンたちと比べ、
今回の商店街の若者たちの持つプライドの高さと、
親を尊敬する心に私は嬉しさを感じました。