先週は上海に出張でした。
仕事を終え、現地の者と世間話をしていましたら、上海の物価と家の話になりました。
現在、上海でのマンション価格は1平方メートル当たり平均40万円は最低するそうです
(一般人の所得は10万円前後)。
でも、この価格でどんどん完売だそうです。
それは家の値段がここ1年ほど少し下がったといっても、今後はもっともっと値上がりすると全ての人が予想しているからです。
ですから国の購入規制があるにしても、これを何とか潜り抜けて家を購入することに走っているそうです。
その理由の一つには、やはり物価高があります。
お金を貯金しても将来目減りするなら家を買うほうが絶対に得。
皆がそう考えています。
今や彼らにとって家を買う目的は住まいというよりも、貯金そのものなのです。
多い人は10軒も20軒も持っているそうです。
そこまでのお金があれば事業をやったほうがいいのではないのか?
と私は思うのですが、彼らは事業よりも家を買うほうがリスクが少ないし、こちらのほうが儲かると考えています。
また上海には多くの人が仕事を求めてやってきます。
でも、その物価高のために若者は給与が低いとすぐ仕事を変えてしまうそうです。
その転職率は高いとの事です。
私は今の中国は就職難と聞いていたのでこの話しは意外でした。
しかし、老人はというとやはり田舎にとどまるそうです。
それは文化革命の時代を経験した人に文盲の人も多く、たとえ上海に出てきたとしても字が読めないといった理由もあるそうです。
上海に来てみたけども何がなんだかわからない。
店名も読めない。
地図も読めない。
こういった状態では都会で生活すること自体100%無理です。
そして60歳前後となったその子供達も勉強をすることを親に言われることがなかったので、やはり知識が高くありません。
しかし、上海ではこの好景気と共に3K労働への人手不足が起きていることから、生活の為に出稼ぎに出て来ています。
そのため、今の上海は増え続ける現代の若者と田舎からの出稼ぎ人、雲上人となった大金持ちが入り乱れ、庶民は家の購入に夢中といった世界が繰り広げられているよう
です。